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講談社総天然色「AKIRA」ハガキ大チラシ












(画像提供:たかヤンキーさん)


「総天然色AKIRA」と「国際版AKIRA」の違いについて
「総天然色AKIRA」は「国際版AKIRA」(講談社/1988〜)の復刊として発売されたが、実際は「国際版AKIRA」の復刊とは言えない。
「国際版AKIRA」のセリフは原作を英訳したもので、その英訳を更に日本語訳した小冊子が付属していた。
小冊子の日本語訳はいったん英訳したものを日本語訳しているため、原作のものと異なる。

例えば↑上の広告のセリフ(第1巻)だと、
 ・総天然色AKIRA:「鉄雄ッ」「わああっ」「鉄雄ッ」
 ・AKIRA(原作):「鉄雄!」「わあ」「鉄雄!」
といったような具合。

もっと解りやすいセリフでは…(すべて第1巻)
 ・総天然色AKIRA:「ちっちゃいときと同じでよっ 何をするときでもいつもボス面しやがって」
            「今はお前もアタマ張ってるんだろ─── ドブん中でよ」
            「金田ァ」
            「何でぇっ」
 ・AKIRA(原作):「小さいときから 何をするにも」
            「お前もボスになったんだろォ‥‥ はき溜めで‥‥」
            「金田ァ」
            「なンか用か」

大友節のセリフが魅力のひとつでもある「AKIRA」だが、これでは「総天然色AKIRA」の金田は江戸っ子でぃ。
英訳のままで正しく「復刊」してくれれば、大友節のセリフがどう英訳されているかを楽しんだり、英語の勉強にもなっただろうに、「総天然色AKIRA」は小冊子の日本語訳をセリフにしたがために、色はキレイだが読んでいて非常に違和感のある残念なものになってしまった。
ただ、原作ではどういうセリフ回しになっていたか当てる、カルトクイズ的な遊びはできる。